席を立って曖昧な挨拶をして、すぐ隣を見れば、もうキングは教室を出ていく所でした。



「煌!待って。」



後ろから追い掛けていく男子。

……きっとこれから遊んで帰るんだろうな。

なるべく早く帰ってくれないとまた明日起きれなくてあのうるさい目覚ましの犠牲に……!

「菜月?何やってんの。帰るよ。」



『え、あ……うん。』


バックを引っ掴んで、チャックを勢い良く開けた中にペンケースとプリント、そして明日授業がある教科のノートを入れ込む。




「あ、そうだ。なんかね、絵美ちゃん達が駅前のファミレスでパフェ食べて帰ろーって。」

『ぱ、パフェ?』



「今やってんじゃん。期間限定のパフェ。菜月も誘ってって頼まれたんだよね。」



パフェ、かぁ……。