『大好きだよ…俊樹☆』

『だから~こんなところで抱きつくなっていってるだろ。優、いい加減にしろよ!!』

『なんで、それぐらいで怒るのよ!!』

『あのさ~優。自分の立場を少しは考えろよ…。』

『そんなのわかってるし』

『でも抱きつかれるのが嫌で怒ってるわけじゃないんだぞ。その辺わかってくれよ』

『………わかってるよ……ゴメン』

結局、いつも、私が謝る事になっちゃう。

だけど、そういうお決まりのパターンが、私たちの関係を丸くしてるなら


それも幸せなのかな……

『こちらに並んで下さい…お二人様ですね。 もう少しこちらのレ−ンに並んでお待ち下さ~い…』


小柄な色黒の20代前半の女の子が私たちを案内してくれた…。


《うわっ…化粧濃くない??》と思ったのと同時に俊樹が話しかけて来た。

『ねぇ…ねぇ優、今のお姉さん、化粧濃かったよね…あれだと、どれくらい時間かけてるのかな?』

《そんなの知らないよ…と思いつつ》

『一時間ぐらいじゃない?』適当に答えてみる

『女の人は大変だよね…化粧落としたら別人なのかな…?』

ったく〜

どこまで女好きな上に誰でも構わず興味あるわけ~ ほんと呆れてくる……。

『そんなの、優にはわかんないし!』

ムッとしながら答えると

『あれ~??また怒った??もしかして妬いてたりして。面白~い』


別におもしろくないし……

『もぉ違うよ…!!ほら、来たから乗ろう…』

ガタガタ…と音を立てながら私たちの目の前にジェットコースターが止まった。

『気をつけて、ゆっくりとお乗り下さい』アナウンスが流れた。

『優、気をつけて…』

手を差し出され

『ありがと』

今度は俊樹の手を掴んで乗り込んだ…。