「…お邪魔しました」


「さっきは悪かったね…」

バツの悪そうなお父さんに笑顔を向け"また来ます"と言い残し、家を出た。


「…悪かったな…、親父が2回も…」


「ううん…気にしてないから」

前回のも合わせて今回で2回目。


「…そっか」


「また、出来るでしょ?って意味♪」


「っ//」


「和也、分かりやすいし」


「…今日はマキに負けてばっかだし…」


「そんなことないし」


「うーんっ

悔しいからこれで許す」


意地悪く微笑み、重なる唇。
寒い外の中で、熱い唇。



「意地悪っ」


「上等♪」



いつものように駅まで送ってもらい和也の後ろ姿を見届けて、ホームへと急ぐ。


「…時間、まだあるよね」