「ごめんね。」
手を前にかざし、月の光を受け光り出す。
港太を包んで。
暫くして、浩太を包む光が消えた。
「もう、走れるよ。前と同じように。」
「・・・!?それは・・・どういう・・・」
「そのままの意味だよ。
怪我はあたしが治した。それが港太の願いだから。あたしはそれを叶えただけ。」
足を動かして実感している。
「!!動く!!動くぞ!!・・・サン!!ありがとな!!」
満面の笑みであたしを見る。
「・・・っ・・・」
笑みを返すけど引きつってるのがわかる。
「サン?」
港太もそれに気付いたみたいであたしの名を不安げに呼ぶ。
決心が揺らぐ・・・。けど・・・
「港太・・・今まで、ありがとう。・・・好きだよ。」
「!?サン・・!?」