「そうなのか??」
蓮くんは初めて聞いた事実に驚いたように聞いてきた。

「うん。
でも、別に我慢出来ないほどずっと痛かったとかそういう訳じゃないから、特に気にしないようにしてたんだけど…。
それがどうかしたんですか??」
蓮くんに説明した後、私は医師に問いかけた。


「李緒さん、非常にお伝えし難い事なんですが…あなたは心臓病です。」
「……はぁっ??」
そう言われた瞬間、私の頭は一瞬真っ白になった。


でも、しっかりと詳細を聞かないとと思い直し、無理に頭を働かせて、医師の話を聞いた。

医師から聞いた説明は、私にとって描いていた未来を黒く塗り潰すような事だった。



何もしなければ、長くて……あと4年…生きれるかどうか。

手術も私に合う心臓がなければ出来ない。


そう言われた。



それから、私は仕事中心の生活になった。


蓮くんやアニや美希さんにはもう少ししっかり考えるんだと止められたけど、どうせ終わってしまうなら、生きた証を残したくて…。

私の中では、もう手術してもっと長く生きるという選択肢はなかった。



それからというもの、学校では余計に人と関わらないようにした。

関係が深くなって、そう遠くない先で別れるのは嫌だったし、他人を信用出来なかったから…。