「ありがとうございます。」
「李緒さんは私達の憧れの人なので、ちょー感動です。
今日はお休みですか?」
「朝仕事だったんですけど、早く終わったから映画観に来たんです。
秘密ですよ?」
私はいつ晶が戻ってくるか、ちょっとビクビクしつつも、女の子達にそう答えた。
「そうなんですか。
はい。秘密にします。」
「私も。
あっ、そろそろ時間じゃない?」
「あっ、ほんとだ!!
じゃあ私達はこれで。」
「お仕事頑張ってください。」
「応援してます!」
「ありがとうございます。」
そう挨拶を交わすと、彼女達は映画館を出て行った。
どうやら、映画観た後に私を見つけて、声をかけてくれたみたい。
晶の方を見てみると、まだあんまり進んでないようだった。
暫くすると、心臓が痛みだしたので、トイレの個室に入って治まるのを少し待った。