「晶?」
その後、私はさっきから一言も言葉を発してない呆然と入り口に立ち尽くした晶を呼んだ。


「えっ、あっ…大丈夫?」
「うん。
心配かけてごめんね。」
私が晶を呼ぶと、気がついたようにビクッと反応して、早歩きで私のそばに来て、まず質問して来た。

そして、それに答えると急に抱き締めた。


「えっ?」
「ほんとにお前は。
マジ心配したんだからな!!

運ばれてく時、全然意識なくて…心臓止まりそうになったんだからな。」
晶は力強く私を抱き締めながら、そう怒鳴るように言った。


心配かけて、怒ってるんだと思う。



「ごめん。」
私は静かに謝った。


「あの…私達帰るね。」
「お邪魔みたいだからな。」
「えっでも、まだ目覚めたばっかり。」
「あとでまた来れば良いでしょ?
ほらほら行くよ。」
アニだけ納得してなかったみたいだけど、夜白に背中を押されて、蓮くんも一緒に3人は病室から出て行った。


「えっ、ちょっ、皆!」
私は慌てて引き留めようとしたんだけど、その間も晶にずっと抱き締められたままだった。