ガララッ

「あの、碧井さんが目を覚まされました。」
李緒が寝ているであろう個室の扉が開く音がして、俺達が一斉にそっちを見やると、白衣を着た看護師らしき女の人が部屋から身体を半分だし、俺達にそう伝えた。


俺達はそれを聞くと、一斉に病室に駆け込んだ。



「「李緒!」」
「りーチャン!」
家族の皆がすぐさま名前を呼ぶと、李緒はまだ状況を把握出来てないようで、1人1人の顔を見回した。



「皆…晶も。
どうしたの?」
「どうしたのじゃないよ!

陸斗くんのファンともめて、その後りーチャン具合悪くなって、倒れたんだよ?
覚えてる??」
香苗さんは、記憶があやふやな李緒の言葉に、何故か俺を気にしつつ、李緒に簡単に説明した。



俺は少し離れたとこに立って、呆然としていた。