「そいつが陸斗くんの何なのかって聞いても答えないから!!」リーダー格の人が少しアニの声の低さに怯みつつ、声を上擦らせながらそう言った。


「そんなくだらない事で?

りーチャン苦しんでるじゃないですか!!」
夜白はそう言いながら先輩達を睨んだ。


「こいつは俺にとって、誰よりも大事な存在だ。

それに、お前らに俺達の関係がどうとか関係ない。
今後一切、俺らに近づくな。」
アニは湧きあがる怒りを抑えるような押し殺したような声を出して、そう言った。



先輩達の逃げ去るような足跡の後、夜白やアニが声を掛けてくれてるけど、だんだん遠く聴こえてくる。



「りーチャン?」
その夜白の呼び掛けを最後に、私は意識を手放した。