私は少し空を見てるうちに、ウトウトしてしまった。




「あっ、居たよー!」
突然、そんな大声が結構近くで聞こえて、それで起きた。


目を開くと、数人の派手めな女の人達が私を囲むようにして見下ろしていた。



「えっ、何ですか?」
とりあえず私は身体を起こしながら、そう聞いた。


「あんたでしょ?
陸斗くんと最近いつも一緒に居る女って。

どういう関係??」
女の人達の一人が代表するように睨みながら、そう聞いてきた。

他の人達も睨んでる。



確かにアニと関係あるって知られるのが面倒くさくて、兄妹ってのを隠して来たけど、恋人とかそういう意味での勘違いされるのも面倒くさいなと学んだ気がした。




「あの、何で?」
「はぁっ!?
何で??じゃないわよ。

どういう関係なのか答えろって言ってんの。」
「それ、どうしても答えないといけないんですか?」
私は女の人達の高圧的な態度に、ちょっとムカッと来たので、そう返した。


「あんた、私達の事おちょくってんの?」
「そうじゃないですけど…。

人に質問するのに自分達は何者なのか答えないなんて…ちょっと変だなって。」
私は少しおどけたようにそう言った。




別に完全に知らない人達ではなかった。
よくアニに付きまとってるのを見掛けた事がある。
3年の先輩で、アニの親衛隊とか自称してる人達だ。


アニは直接言わないだけで、嫌がってたけど。