「……アニ、もうその事は話し合ったでしょ??」
「でも…。」
「アニ、しつこい。
私の人生なんだから、私が思うようにやらせてよ…。」
私はこれまで何度となく言って来た言葉を、少し呆れたようにもう一度口にした。


「そんなすぐには、はいとは言えないだろ…。

けど、お前がこうと決めたら、人の言うこと聞かないからな。」
「でしょ??
アニ、私後悔しないように頑張るから。」
「無理すんなよ。
夜白も蓮兄も美希さんも心配してるぞ。」
「うん…。
それは悪いとは思ってる…。


でも、前にも言ったけど、入院してずっとベッドの上に寝てるだけなんて、私には無理だもん。

仕事頑張って、生きた証を残したいの。


……ごめんね?」
「お前って、ほんとに頑固な。

仕事では目立ちたがりな感じなのに、かと思えば学校では地味にしてるし。」
「だって、正直学校にそのままで行くと、芸能人と関係を持ちたい人とか、モデルと友達になりたい人とか…そういう人に利用されそうだし。

そうでなくても特別扱いされちゃうんだもん。


前にも言ったと思うけど、私は特別扱いなんてしてほしくない。
利用されたくもない。


だから、地味で居るの。
その方が楽だし。
もうこれ以上、私と仲を深めて苦しめる人を増やす必要もないでしょ??」
私は何故か晶のお蔭かもしれないけど、アニに素直に話せていた。