青く澄み渡った空・・・・

まさに入学式日和だった・・・。


「どうしょ・・・。早く来すぎた・・・。」

学校の門の前でキョロキョロしているのは、今日この高校に入学する楢崎瑞稀。

張り切りすぎて集合時間の1時間前に着いてしまい誰もいない・・・。

「んじゃッ探検と行きますかッ!!」

暇で仕方がないのもあったけど自分の通う高校が早く見たくてしょうがなかった。

「うわぁ・・・裏庭でもこんなに広いんだ・・・。」

裏庭には綺麗な花が咲いていて、この世界とは思えないほど綺麗だった。

少し進んでみると・・・

花たちの中で綺麗な・・・人が寝てる・・・。

スースー寝息をたてて・・・気持ちよさそうに・・・。

「綺麗だなぁ・・・。」

花たちのなかで寝ていた人も花たちに負けないくらいに綺麗で・・・

その周りには蝶がとんでいて・・・。


まるで・・・生きてる心地がしない・・・。

綺麗で・・・繊細で・・・

硝子でできたものみたいで・・・


私はこの人に惚れてしまった・・・。

周りが綺麗でも、この人がすべてなんだと。



今思えば、この風景がなかったら君に惚れていなかったかもね??

でも・・・君は私が思ってるより、はるかに綺麗な人だった。