次の日・・・。

空は私の近くに来て小声で”友達になってもいいよ”と言ってくれた。

でも・・・悲しいよ・・・。

友達って事は恋愛感情の中には入らないんだ・・・。

最初から分かって言ったけど・・・”友達”って言葉を聞くと・・・駄目だ・・・。


それから帰りまでずっと悩みっぱなし・・・。

自分から”友達になりたいっ”って行ったのに・・・馬鹿だな・・・私。


HRも終わり昇降口を出て莉紗と一緒に門へと向かう。

すると1人の女の人が立っていた。

スラっとしててモデルみたいに細くて・・・。

綺麗だし可愛い感じでもあった。

もしかして・・・ってまさかねぇ・・・。

「あの・・・。」

思ったとおり・・・声かけられた・・・。

「はい??」

「向日空っていますか??」

「まだ教室にいますけど、もう少ししたら来ると思いますよ。」

あぁ・・・もう分かった。

この人が空の婚約者だ・・・。

こんな人相手じゃ・・・勝てる気がしない・・・。

ついでに性格もよさそうだし・・・完璧じゃんか・・・。

「ありがとうございますっ!!」

と女の人は頭を下げて礼を言った。

何か良い人すぎて・・・恨めないな・・・。

門を出て大分歩いたところで莉沙が

「あの人、もしかして聖琳の・・・」

「うん・・・空の婚約者だと思う。たまに来てるんだって。門に。」

「そうなんだ・・・。大丈夫??瑞稀・・・。」

「大丈夫だよ・・・。」

それから莉沙は何度も私を慰めてくれた。

こんな良い友達いないよね・・・本当にありがと・・・。