「いらっしゃい!」

そこには,ぽっちゃりとした三十代位の男がいた。

「かき氷の苺味一つ下さい…!」

少女は,色んな種類のみつが並んでいるのを眺めながら,笑顔で男にそう言った。

「はいよ…!200ガットルな!!」

男は,氷を手動で削っていた。

「えっと…200ガットル…200ガットルっと…。」

少女は,そう呟きながら,財布を取り出し百ガットル玉二枚を探した。
その時彼は,少女の横からさっと手を出し,一万ガットルを男に渡した。

「つりはいらない。」

「なっ!
それは出来ませんよ…!」

男は,焦りながらお釣りを用意しようとした。

「俺が良いって言ってるんだから,それでいいだろ。」