彼がぼーっとしている内に約一時間の時間が経過した。

少女は、浴衣の着付けと髪のセットと今風の薄めの化粧をしてもらい、部屋に戻っていった。

部屋の中は、誰もいない様な重苦しい空気が漂っていた。

「あれ…?
樺羅さん……??」

少女は、辺りを見渡しながらリビングの方まで行った。

彼はソファーに、もたれかかるように座っていた。

「ねぇ…!
着替えてきたよ…!」

少女は彼の元へ、小走りしながらかけより、隣に座った。