いつも、人間を食らう時に使う地下室。
とびちった血や、食いちぎる際にはみ出てきた臓器の汁などは、すべて片付けて、何も証拠の残らないようにしているが、彼はどうしても落ち着く事はできなかった。

地下室の前まで、つくと すかさずセキュリティーロックを解除した。

地下室の中には、少女が震えながら立っていた。

「大丈夫かっ…!!?」

彼は、少女の両肩をしっかりと支えた。
けれど、少女はまだ小刻みに揺れていた。

「…どうした……?」

彼は、目を大きくしながら少女に問いかけた。

「あの…あのね……、わた…私…いつもリストカットしてたから…血の臭いが…わかるんだけど……あの…ここ…すごい…血の臭いがするの…。…生臭いような……大量の血の…におい…。。」