「すっごぉい…!!一体何着持ってるのー!!?」

少女の言葉には、とても強い感動が込められていた。彼は心の中で、その言葉に対し、素直に喜んでいた。

「え…と…、7000とか…その位だと思うが…。まぁ、気に入ったズボンを選んでくれ。」

「んー…、どれにしよっかなぁー。」

ズボン選びに悩む少女の横顔を見て、彼の頭の中はグルグルと沢山の疑問が回っていた。なぜ、今から食らおうとしている人間にズボンを貸したりするのか。なぜ、少女の言葉に素直な気持ちで反応するのか。。彼は、沢山の疑問を胸に抱えていたが、無論、答えなど見つからなかった。