「いや…そんな事はない。けど今日は疲れたから部屋に戻って寝るから、そこの手紙は処分しといてくれ。じゃあ…おやすみ。」

彼はそう言い残して部屋から出た。
彼宛に届いた白い封筒を、握りしめながら。

彼は、部屋へ戻り扉に鍵を閉めてから毛皮でできたソファーに座りながら、その白い封筒を開けた。

その封筒の中には、何枚かの白い紙が入っていた。
その紙には、今まで行方不明になった内のザーゼルの社員の名前がズラズラと書いてあり、心当たりはないかという控えめな文が書かれていた。

彼はその文を黙読しながら、息をのみこんだ。