「これ、ポストに入ってた手紙なんだけど…」

そう言いながら、大量にある手紙を彼の前に差し出した。
彼は、ポストの中身など確認したことすらなかったので、手紙の大量さに驚いた。

「ポストに…?
あぁ…すまないな。
ポストの中は確認したことがないからな…。」

「ううん…。
そうじゃなくって…その…」

少女は目をキョロキョロさせてから、うつむいた。

「全部ﾗﾌﾞﾚﾀｰみたいだったから…ベッドの下に隠しちゃったの…」

「え…?」

「ごめん。」

少女はあどけない表情で彼を見た。
彼は、目を大きく見開いた。
ﾗﾌﾞﾚﾀｰだったから、隠した…?
つまりそれは…
そこまで考えて彼は思考するのを止めた。考えていることを顔に出して、少女に悟られたくはなかったからだ。

「いや…別に構わない。。」

彼は平静を装って答えた。
理由は気になるが、深く考え過ぎると後が怖くなる。
プラス思考だけで考えぬくのは、子供の頭の考え方だ。