「樺羅さんって、ほんっと仕事熱心だよね!」

少女がベッドに座り、その隣に彼が座るのと同時に、少女の方から話題を振ってきた。

そう、用事がなくても部屋で毎日二人で話すのが、いつの間にか日課的なものへとなっていたのだ。

「そうか?」

彼は、はにかみながら少女の方に目線をやった。

「うん!
だって、旅行から帰ってきたばっかなのに、すぐ会社に行って仕事にいくなんてさ…」

「……あぁ…。
まぁ、一応これでも社長だからな。」

「あ、うん…だよねぇ…!
それに樺羅さんは…」

少女は、毎回彼を誉めたたえている。
彼を誉めることで、話しを続けようと必死なのだ。

「あ…。
旅行、すごく楽しかった。
またどこかに旅行に行こう。」

少女が話しにつかっているのを見越して、彼は話題をふり変えた。