バイキングに来ている、ほとんどの女性達が、彼に見とれていた。
だが、彼はそんな女性達には目もくれず、ただただ、美味しそうに食事をする少女のことを、嬉しそうに眺めていた。


バイキングが終わると、部屋から必要な荷物を持ち出し、歩いて15位の場所に位置する、映画館へ向かった。

少女は、その映画を観るのがよほど楽しみらしく、その映画の主題歌らしい歌を口ずさみながら、はしゃいだ様子だった。

映画館につくと、彼はチケットを二枚購入した。少女は自分で出すときかなかったが、彼は絶対少女に払わせようとはしなかった。

運よく、映画の上映時間は、後10分程で始まる時間だった。

二人は、急いで“SATAN”を上映する、2番シアターの中に入り、指定された番号の席に座り、映画が上映するのを待った。