「新品って……。。
そんな嘘つかなくてもいいのに。」

少女は、小馬鹿にするように鼻で笑った。
そして、足元に開いたまま落ちている傘を持ち、傘の内側にたまった雨水をはらい、傘をさした。

「まぁ、家に帰ったらすぐに洗濯するからいいや。今度からは、ちゃんと周りを見て歩いてね…!」

そう言って立ち去ろうとする少女の腕を彼は、強くひっぱった。

「待てよ…」

「…いった……。
ちょっと何っ…!?」

少女は、睨みつけるように彼を見た。