ほんとぅに迎えに来てくれたのかと思った。
だけど違ったみたい。
高2になって一度も喋ったことがない。
自己紹介の名前を聞いても思い出さない。
あの約束はその程度のものだったんだって思っちゃった。
小学生のときも恋はしたけど、そんな付き合うとかのレベルじゃないし
中学のときは女子中にいたから恋愛なんてまったくだった。
だから余計と待ってたのかもしれない…
あなたが迎えに来てくれるのを…
もう高校生にもなってるんだから違う恋しなくちゃ
とは思ってるんだけど、ついつい目で追っちゃうみたい。
ごめんね。
未練たらたらで…
もしかしたら、そんな可愛くないあたしのことだから、もう一生恋も出来ずに人生終えちゃうかも。
聖夜があたしの最初で最後の恋の相手になっちゃうのかな(笑
それはちょっとやだなぁ。
もっと恋したいしな。
桜の花が地面でいっぱいになった。
GWも明けてだいたいの人の名前を覚えることが出来てきた。
まだ微妙なときもあるけど。
そんなとき
「今から席替えを始めまーす。」
と担任の先生が言った。
幸ちゃんと近くになりたいな。
サチちゃんとは同じクラスなってよく喋るようになった友達。
今は1番の友達なんだ。
幸ちゃんはクラスの中でもよく目立つ方の女の子なのに、地味で静かなあたしに声をかけてくれた。
嬉しかった。
席替えは先生の考えで皆が平等になるために、くじ引きでするらしい。
あたし、くじ運ないからな…
あたしの番。
適当に引いた。
考えたところでどうすることも出来ないからね。
皆が引き終わったところで、先生が黒板にこれまた適当に数字を書いていった。
結構雑な先生だなー
なんて思ってたあたしも紙を開いてみた。
15番――――。
アッ!!
あった。
窓側から2列目の1番後ろ。
まぁまぁいい席だね。
「さぁ~皆みたか??
そいじゃあ移動始め!!」
先生の合図で皆ゾロゾロと動きだした。
ブーイングを出す人も入れば、友達と近くなれて喜ぶ人もいる。
あたしの場合は…………
ブーイングを出す人の仲間入りだ。
幸ちゃんと近くなるどころか、もっと遠くなっちゃった。
クソ――――。
一人ブツブツと文句を言っていると、隣に気配を感じた。
誰だろ…
………………っ!!!!