「あの時・・・名前聞けばよかった・・・」

過去を思い出して、アタシはそうつぶやいた。



「愛羅~!
 なぁ~にぼぉ~っとしてんの!?早くクラス分け見に行こうよ」

「あ・・・うん!」



ほらほら、とアタシを急かしているのは
幼馴染のミカ。

大人っぽい、正統派の超美人。

ファッション誌のモデルもこなす、アタシの親友であり、あこがれの人。


ただ・・・
アタシ以外の人には超クールで毒舌だから
女の子の敵多いし、男子にもモテないんだよねぇ・・・


もったいない・・・







ミカに腕を引っ張られながら歩いていると、
なんかみんなこっち見てる・・・?



「ねぇねぇミカ、
 なんか視線がすごいよ・・・?
 アタシ達、なんか変かなぁ?」

ビクビクしながらそう聞くと、
ミカは周りを見て大笑いした。

「え~?バカだなぁ~
 アタシらがかわいくて目立つんだよ~」

「はい!????
 ミカはそうでもアタシは違うからっ」


ミカの言動にはいつもびっくり。

よく自分でそんなコト言えるよね・・・



アタシが呆れると
ミカはクスクス笑って、自覚しなよ・・・とつぶやいた。

残念ながらアタシは聞き取れなかったケド・・・