杉野巫 Side




「はぁあ!明日から学校かぁ!」



仕事をする三浦先生のデスクに顎を乗せて深いため息をつく。



三浦先生:「宿題は出来たんですか?」


「出来ましたよ。化学だけ!」


三浦先生:「…。それは出来たと言いません。」



ちぇっとふて腐れると、三浦先生は話し出す。



三浦先生:「将来は何も考えていないんですか?」


将来…


「考えてません。…多分…就職して…、」



………。



就職して…



終わり。




何か私って、夢がない。



はぁっとため息をつく。



「夢かぁ…。素敵なお嫁さん?」


にっと笑って見せると、三浦先生はフッと笑った。



でも私って、夢もないし、勉強もしないし…何か…情けないな…。



何か夢中になれるものがあれば…いいのに…。


あ、三浦先生に夢中だ!



って…駄目じゃん私…。




「情けないですよね〜…。」



三浦先生:「別に良いんじゃないですか?見付けてからでも遅くはないでしょう。」


そう言ってカタカタとキーボードを打つ三浦先生を見て



ふと思ってしまう。



夏休みも終わりか…