「吉崎先生、…俺のことどう思ってますか?」


ど…どうって…

そんなことを聞かれて困り果てる私を見つめる視線に焦らされる。

何だろう?見下ろされてるからなのかな…少し、怖い…。


「そ、そうね。本石君は、…野球部のキャプテンで勉強も凄く頑張ってるよね!!責任感が強いの、私は凄いなぁって思ってるよ!」



慌てて、笑顔で答える。



笑って余裕を見せていないと怖くて…。


トンッと、私の後ろに手をつき、さっきよりも視線が近付く。


「そ、そうだ!もう受験生だよね、大学、もう決めてるの?」


慌てて質問する。


本石君:「…吉崎先生って、…意外と面白いんですね。」


「???????」


わけが分からず、何とも言えない状況にまた怖くなってしまう。


大丈夫、生徒なんだから…。私は、今は教師。…私は強い…はず…。


本石君:「余裕なくなってますよ?俺のこと怖いって感じが伝わって、面白いっていうか、イジメたくなっちゃうんスけど。」



み…見透かされてる…。


って、


「は!?いいい、イジメたいって、と、とにかく…きょ、教師をからかわないで!」