「うん。どちらがドッペルゲンガーで、どちらが俺なのか分からなくなったんだ」と、オレンジ寺崎。

「だから、二人とも寺崎ということにしました」
と、黄色寺崎。

「…」
意味が分からない。
もはや、何なのだろう。落ち着こう。
落ち着こう俺。
あれは多分、本当に寺崎の弟で双子の、俺をからかっているだけだ。

「もしかしたら、俺こそがドッペルゲンガーで黄色崎こそが本来の寺崎なのかもしれない。
あるいは
黄色崎がドッペルゲンガーなのかもしれない。

だとしたら、俺は死ななきゃいけない。

でも、俺は、黄色崎に殺人をおかしてもらいたくない。黄色崎にも、感情はある。もちろん俺にも」
と、オレンジ崎。