「……で。何で迎えに来たわけ」



不貞腐れた様に花音が呟けばカイルはようやく笑いを僅かに止めた。




「いや、いい加減暇でさ」



「…暇って。カイルいつも探検とかしてるんでしょ?」




花音が朝から晩までバイトづくしの為、結果的にカイルはこの家に一人になる。



する事も無い為、普段は人間界を探索していると前に話していたハズなのだが。



花音の言葉にカイルは一つ盛大な溜息を漏らした。




「…お前ねぇ。いくら何でも毎日探検なんてしてたら飽きるわ。つーか毎日暇だからお前もうちょっと早く帰って来いよ」



「そんな無茶言われても…」




こちらとて、生活があるのだから仕方ないではないか。