普段はバイトのまかないで夕飯を済ませる花音だが、夜のバイトが無い日にはそれなりに料理をする様になった。



そしてスーパーに寄り食材を買っている途中、急に甘い物が食べたくなり目に付いた苺大福を二つ買って帰った時の事。




一つをカイルに渡せばカイルは最初ソレを不思議な顔で見つめながらも口にした。




そしてカップラーメンの時以上に感動の表情を見せたのだ。




今度は声にも出さずに。




それ以来、苺大福はバイト帰りの際のカイルへのお土産兼、カイルの食後のデザートとなってしまった。







「あー、美味かった。ごちそーさん!」






カイルの声に回想にふけっていた頭が現実へと引き戻された。