「無理って何で?」



訊ねればカイルは平然と言ってのけた。




「いや、だって俺とお前もう契約してるし」




……。



…………。。



「………はぁ?」




間の抜けた言葉が漏れたのは仕方無い。



それよりも、出会ってからほとんど会話していただけなのにも関わらず、一体どのタイミングで契約なんて物を交わす瞬間があったのだろうか。



視線で疑問をよこせば、それに答えるようにしてカイルが口を開いた。




「お前、シャボン玉触ったろ?」




その言葉に思い浮かぶのは集結した光の粒子。




「アレ、触れば契約完了。魔法解いてもらった礼として願い叶えてやんなきゃいけない」



「魔法を…解いてもらったお礼?」




やはりというか、カイルの話には疑問点がたくさん浮かぶ。