「……あの、」




おずおずと口を開いたのは花音。



今までどこか蚊帳の外に居た花音が口を開いた事で、皆の注目がそこに集中する。




「あの…私、その…。うん。わかります、貴方の気持ち。何となくだけど」




考えながらに言葉を落としていく花音を皆が口を閉ざしたままに次の言葉を待つ。




「辛い…ですよね。「待って」も「さよなら」も言えないの。どんな状況になっても生きてて欲しいって気持ちも凄くわかる」




花音も、同じ思いをしたから。




「けど…、受け入れなきゃいけなかったんじゃないですか?それを…カイルだけの責任にするのって…そんなのカイルが可哀想すぎる」




ずっとずっと孤独に耐えて。



それでも罪悪感を拭えなくて。



淋しくて辛くて。



それを一人で背負い続けたカイル。



もっと話し合っていれば、何かが変わっていたかもしれないのに。