禁忌の術を使ったのが王族であるカイルだという事。



カイルを時空の闇へと葬れば実質、王位を継ぐ物が居なくなってしまうという事。



カイルを時空の闇へと葬るかどうかは現国王であるカイルの父の判断に委ねられている。





「…カイル。お前は本当にリルを殺したのか…?」





その言葉に、どうか違っていてほしいという期待がこめられている事はカイルとて気付いている。



だけど、実際にカイルはリルを殺した。



その事実が変わる事は無い。



そしてもう一つ。





「…あぁ。俺が殺したよ」





カイルには隠し通さねばならない事があった。