「…っ、またすぐに飛べるさ」



「え?」



「俺が凄いでかい魔力持ってんのリルだって知ってるだろ?必ずまた俺の弟として生まれ変わらせてやるから」





そんな術などありはしない。



だけど、もしも願いが叶うのなら。



どうかリルをまた俺の元へと連れてきてください。






「…そうだね、ありがとう」





いつだって自分の前から大切な人を奪っていく神をカイルが信じてみたくなったのはこの時が初めてだった。