リルの口からその言葉を聞いた時。



カイルはあまりの衝撃に言葉を失くす他なかった。






「…どうせ死ぬなら。兄上が殺してよ」





そんな言葉が優しいリルの口から零れ落ちるだなんて。



誰が予想出来たというのだろう。





「僕ね。もう嫌なんだ。皆に心配かけてる。迷惑だって。…っ、もう、いい加減辛くなっちゃった…」





泣きそうになりながらそれでも笑うリルに。



決して泣こうとはしないリルの姿に。



泣いてしまったのはカイルの方だった。