「…何、言ってんだ」



「僕ね、わかるんだ。自分の体の事。ねぇ。僕には魔力が無いんだよね?」



「………っ、」





言葉を失ってしまったのは。



その目が未だに温かさを保っていたから。



言葉を落とさなければ、と思うのに。



嘘で固めて安心させてやらなきゃ、と思うのに。





その目が真っ直ぐすぎて嘘を吐く事が出来なかった。





「………あぁ。お前には魔力が無いらしい、」