「…リル、起きてたのか?」



「丁度今、目が覚めたんだ」



「そうか…」




頬や体は痩せてしまっても、オレンジの髪とその目の優しさや温かみが褪せる事は無い。



今や眠っている事の方が多くなってしまったリルとこうして話をするのは本当に久しぶりだった。




「ねぇ、兄上?」



「うん?」



「僕、もうすぐ死ぬんでしょう?」





その口から紡ぎだされた言葉は。




あまりにも予想していなかった言葉。