「…ロー、ザと、同じ病気、なら…リルはもう…」



「……父上?」



「……っ、助からん、」



「…っ!」




「いやぁぁああああああ……!」





父の言葉に悲鳴を上げたのは王妃だった。




「…っ、嫌…、嫌よ…!認めないわ、そんな事!あの子が…あの子が助からないなんて!そんなの絶対認めない!」




取り乱して錯乱する王妃を従人たちが何とか止めようとする。



それでも彼女はなりふり構わずに大声を出して医師に掴みかかろうとした。




「…っ、何か…何か助かる方法はあるんでしょう?!ねぇ、何とか答えなさいよ!ねぇ!」




医師から彼女の希望通りの言葉が返ってくる事はなかったけれど。