「…願い事って、欲しい物?」



ポツリと訊ねればカイルは少し首を傾げながら答えた。



「別に欲しい物でなくとも構わない。だが、この世界に住む者たちは「願い事」と聞くと決まって欲しい物を挙げていたがな」



「…それって、」




願いが。



もし、どんな願いでも叶うのなら。




「…死んだ、人も。…生き返らせる事が出来る?」




喉が酷くカラカラしている。



こんな事を聞くなんて馬鹿げてるのかもしれない。



だけど。



あの日から私の時間は奥の方で止まったまま。



二人さえ傍に戻ってきてくれればきっと私はまた心から笑う事が出来るのに。





「…生き返らせる事は出来る」