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「魔力が無いってどういう事だよ!」



「カっ、カイル様!どうか落ち着いて下さいませ!」




医師の胸倉を掴み今にも殴りかかろうとするカイル。



すぐ傍では父が頭を抱え、王妃は蒼白の表情を浮かべている。



従人に肩を掴まれ、医師から離そうとするのも無視して医師に掴みかかった。





「ちゃんと説明しろよ!何でこの国で生まれて魔力がねぇんだよ!」



「…本来、シャボンの国で生まれて魔力が無いなど…ありえない事です。ですが…」





戸惑いながらも絶望的な言葉を落とす医師にカイルは殺意さえ芽生えた。





「一億人に一人の確立で…こういった事例があるとも聞いた事があります、」