至極冷静なままの男、―――カイル、と。



頭に浮かぶ疑問を取り払えないままの花音。



だけど、花音はその目で見てしまったのだ。



光の粒子がシャボン玉になる瞬間を、その直後にカイルが現れた瞬間を。



これでは。



今、自分にある全ての常識を取り払い、カイルの話を信じる他ないではないか。



そして何より。




『お譲ちゃんの欲しい物が手に入るよ』



『そなたの願いを一つ、叶えてやろう』




二人の話が一致している。