そこまで言った父が涙を落としながら崩れ落ちていくのをどこか他人事の様に見ていた。




それを気にかける事も出来ない程に父の言葉は衝撃的で。



嬉しくも悲しい事実だったから。






全てが俺の為だった、と父は言う。



俺の為に薬を飲み副作用に耐えて。



俺に向けて笑いかけて。



どこまでも寛容的に、こんな出来損ないの俺を受け入れて。



なのに。



なのに俺は。





「…っ、お、れ…母上に…ありがとうも…さ、よなら…も、」






何一つ言えなかった。





「あ…あ、……うああぁぁぁああああ!!!」





激しい後悔に襲われたって。



もうやり直す事も出来やしない。