「貴方は…魔力が強いから…。命のシャボンが見えているでしょう…?私は…もうすぐ死ぬわ、」
「……っ、何言ってるの?母上が死ぬなんてそんなわけない!そんな事嘘でも言うなよ!」
「カイル!やめるんだ!」
母に掴みかかろうとしたカイルを止めたのは静かに二人の話を聞いていたハズの父。
「…っ、何で…?何で何も言ってくれなかったの…?こんな…最後の最後に、なんてそんなの…」
「最後の最後」なんて言葉を使った事を後悔したってもう遅い。
それでも、その時カイルは目を逸らそうとしていた現実をつきつけられてしまった。
シャボンの国の住人達には「命のシャボン」と呼ばれる人間で言うオーラの様な物がある。
それは個人により色が違っていて、健康な体であればある程に本人の周りを独自の色で取り巻いている。
それが見えるのは国の住人よりも強い魔力を持つ王族の者や従人だけだが、カイルも例外ではない。
部屋に入ったカイルが母の姿を見た時。
母の命のシャボンはもうほとんど消えかかっていた。
「……っ、何言ってるの?母上が死ぬなんてそんなわけない!そんな事嘘でも言うなよ!」
「カイル!やめるんだ!」
母に掴みかかろうとしたカイルを止めたのは静かに二人の話を聞いていたハズの父。
「…っ、何で…?何で何も言ってくれなかったの…?こんな…最後の最後に、なんてそんなの…」
「最後の最後」なんて言葉を使った事を後悔したってもう遅い。
それでも、その時カイルは目を逸らそうとしていた現実をつきつけられてしまった。
シャボンの国の住人達には「命のシャボン」と呼ばれる人間で言うオーラの様な物がある。
それは個人により色が違っていて、健康な体であればある程に本人の周りを独自の色で取り巻いている。
それが見えるのは国の住人よりも強い魔力を持つ王族の者や従人だけだが、カイルも例外ではない。
部屋に入ったカイルが母の姿を見た時。
母の命のシャボンはもうほとんど消えかかっていた。