従人のクセに。



いつだって俺を追い掛け回して捕まえる事が出来ないクセに。



俺のイタズラにまんまと引っかかるクセに。






従人に言われた言葉にカイルが腹を立ててしまったのは。




あまりにもその言葉が図星であった故かもしれなかった。





「…っ、るせぇよ!お前なんかにそんな事言われたかねーんだよ!」





先ほどよりも強い光。



何度も何度も目の前の従人に向けて放ち、辺りからは向こうが見えない程に煙が上がっている。





俺は修行なんかしなくたってちゃんと魔力を使いこなしてる。



お前なんかに。



負けるわけねぇだろ。






「カイル様」






背後から聞こえたその声は、たった今まで目の前に居た人物の物。