「…今の。…何だったの?」




花音の頭には疑問のみが浮かぶ。



それを打ち払ったのは。






「おい」






花音の背後。



つまり部屋の中から聞こえた誰かの声。



驚いて振り向いた花音の眼に映ったのは。






漆黒の髪。



透き通る程の肌の白さ。



美しすぎる容貌。





それらを携えた男の姿だった。