「…ローザ、」



ふいに声が聞こえ、振り向けばそこには銀髪を携えた愛しき相手。



女性を抱きしめる腕は僅かに震えている。



同じ様に女性の体も。




「…あの子には、絶対気付かれないで、」




女性の言葉には何も返さないままに国王は王妃を抱きしめる腕に力を込めた。