「国王様!貴方様からもカイル様に言って下さい!あれではせっかくの魔力が勿体のうございます!」




もう何度も何度も耳にした言葉に国王は「まぁまぁ、」と従人を宥め言葉を落とした。




「そう言うな。カイルもあれはあれで頑張ってるんだ」



「どこが頑張りになられていると言うのですか!修行はサボる、我々従人に魔力を使いイタズラをする!先日はカイル様の専属コーチである従人が魔力によりシャボンの川に落とされたんですよ!」




その言葉に国王は盛大に笑った。




「はっはっは!専属コーチを魔力で川に落とすなんてカイルも中々やるじゃないか!きっと大物になるぞ、あいつは!」





親馬鹿、というのはこういう事を言うのだろう。



最早カイルが何をしようとも、従人がどれだけ訴えようとも国王はこの態度がブレる事は無い。