目の前で起きている事が信じられず、だけど目にしてしまってるのだから仕方無い。



細かな粒子の集まりはいつしか一つの透明な球体、いや。



輝きを放つシャボン玉へと変化した。





虹色に輝きながら、シャボン玉が宙に浮かんでいる。





ソレは花音の前から遠ざかる事も、近寄る事も無い。





「……綺麗」






無意識のうちに零れ落ちた言葉。



引き寄せられるかの様にしてソレに触れれば、途端にソレはパチンと割れてしまった。