「うーん!今日もいい天気!!」
家から一歩飛び出して空を見上げる。
雲ひとつない青空。川沿いの桜とのコントラストが最高にキレイ!!
何だかいい事がありそうな気がするなー。
いつもの電車に乗って学校へ向かっていると私と同じ清崎高校の真新しい制服を着た生徒がたくさん。
1年生だろうな。みんな顔が緊張してる。私も去年はあんな感じだったのかなー…なんて。
新学期はワクワクする。
何もかもが新しくて新鮮で。
これからどんな1年が待ってるんだろう。
「シロー!!おっはよー!!」
学校の最寄りの駅で降りるといつもの声が聞こえた。
向こうの方で手を振っているのが声の主だ。
「おはよう、沙希ちゃん。」
三好沙希ちゃん。
1年の時に同じクラスで仲良くなって今では大親友!!
自転車通学の沙希ちゃんはいつも駅で私を待ってくれている。
「シロ、何だか今日機嫌いいじゃん。」
「へへ、わかる?」
『シロ』っていうのは私のあだ名。
城田知世の上を取って『シロ』。
沙希ちゃんにつけてもらったこのあだ名が私は大好き。
「今日から私たち2年生だねー。」
「ほんと、1年早かったね!またシロと同じクラスになれたらいいのに。」
少し心配そうにする沙希ちゃんの肩をポンポンと叩いた。
「クラスが離れたって沙希ちゃんは私の親友なんだから!!」
そんな話をしながら私たちは校門をくぐった。