「はやいなぁ、佐藤。メシ食った?」

「うん」


 遼くんは?

 引越しは?

 彼女は?

 でもきかない。



「あのね・・・私」



 遼くんがすき・・・とはいえなくて。

 気がついたから・・・。



「きいていい?」

「?」

「遼くんは好きな人、いるの?」



 と、きいた。



「いるよ」



 即答だった。