「なによ」

「遼からはもらったわけ?」

「もらったわよ!」



 こいつは話もしないのに、私の遼くんに対する気持ちに気がついている。

 もっとも私の態度があからさまなので、にぶい遼くん以外は皆気がついていると思うけど。

 


「ただのお返しだろ?」

「ぐ」


 人が気にしていることをずばっという花田。

 

「その大事にしている包みと同じやつ、遼が別の子にも渡しているのみたよ」



 私は遼くんからもらったものだけ、別にして、机の上にちょこんとおいていた。

 ほかのとは一緒になんて出来ない。



「あのさぁ」



 椅子に座りながら、花田がいう。



「遼みたいな、お子ちゃまにはちゃんと伝えないと気がつかないと思うよ」